恩の行方

├想の操体

自分としてはとても気にかけてお世話をしていた人に裏切られ、軽い人間不信になっていた患者様が来院されました。
来院当初は表情が硬く、気持ち的にかなり追い込まれてしまっていました。
何度か通っていただく内に表情がかなり明るくなって、笑顔が出るようになりました。
「だいぶ楽しく過ごせるようになりました。でも、やっぱり波があって『あの人にはあれだけしてあげたのに・・』と悔しくなります」
と、おっしゃってました。

過去の出来事は変えられません。
その患者様が大変つらい経験をされたことを、私が取り除いてあげることもできません。
でも、いつまでもその出来事にとらわれる必要はないんです。
そこでこんな話をしました。

「誰かに恩を受けたら、それを同じように他の誰かにしてあげるんです。

自分が誰かに何かをしてあげた時、その人から直接お礼の言葉や品物など何かが返ってきたら、嬉しいですよね。その恩は1.5倍から2倍くらいの価値があります。
その人から直接返ってこなくても、あなたが誰かにしてあげたこと=恩はちゃんと次の人に送られます。次の人からまた次の人へと恩は送られていくうちに雪だるまのように膨らんでいきます。そして思いもかけないところから自分の所に返って来るんです。
その頃には恩は10倍、20倍になってるらしいですよ。
だから、その人から何も返ってこなかったからって嘆くことも恨むこともないんです。
今、してあげたことが育ってる最中だと思ってればいいんですよ。

最近、ちょっと楽しく過ごせるようになってきたでしょ♪
周りに素敵な人が増えて来たでしょ♪
まだまだ大きくなっている恩がビックリするようなところからあなたを訪ねてきますよ。」

という内容でした。
患者さんは
「だから今楽しいことが多いんですね」
とすごく素直に聞いておられました。
さらに
「これからは 何かしてあげた時に お礼はいいから♪いいから♪ と素直な気持ちで言えるような気がします」
とまで。
こんなに素直な方ですから、何かをしてあげた時も見返りなんて求めていなかったでしょう。
純粋にその人のためにという気持ちだったに違いありません。
それだけに裏切られた時のショックは計り知れません。
でも、そういう方だからこそ、過去に縛られずに前を向いて進んでほしいと思っています。

 

 

↓今日のお礼

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学校の規定で今の時期は5時には家に帰らないといけない娘。
4時10分に帰宅して、大急ぎで宿題して4時50分にご近所のお友達と遊びに飛び出しました。
5時に呼びに行ったら娘、お友達に対して
「全然遊んでないけど遊んでくれてありがと~!」
と叫んでました。
6時間授業の日は忙しいよね。

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