先週末、操体法の恩師である今昭宏(こんあきひろ)先生が旅立たれました。
突然の訃報に驚き、戸惑うばかりです。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
こはる庵の施術の大きな柱になっているのが「操体法」です。
私が操体法を学ぶために通っていたのが、仙台にある操体医学院。そこを主宰されているのが、橋本敬三先生の最後のお弟子さんであり、晩年は代診を務めておられた今昭宏先生です。
今先生からは技術だけでなく、施術者としての姿勢、人との向き合い方、生き方そのものをたくさん学ばせていただきました。
初めて出会ったころにいただいた言葉が、今でも心に深く残っています。
「ファーストタッチは大切だよ。
相手を硬くして心を閉ざしてしまうこともできるし、和ませて心をほどいてあげることもできるから。」
こはる庵の施術で大切にしている“触れ方”の原点は、まさにこの言葉です。触れ方ひとつに、その人を安心させる力があることを教えていただきました。
また、今先生はこうもおっしゃいました。
「操体はホドコシにあらずハカライなり」
「治してやる」という思い込みではなく、身体の声に耳を傾け、自然な流れに寄り添うこと。
施術者が「治してあげよう」と力むのではなく、その人の内にある素晴らしい力を信じて、そっと後押しする──。これは、私がずっと大切にしている考え方です。
さらに、こんな温かい言葉もいただきました。
「わたしを踏み台にして、あなたのあなたらしい操体法を表現して行ったらいい。
あなたには、あなただけの経験と技術があるのだから。」
この広い器の言葉に、私はとても救われました。施術者それぞれの個性を認め、可能性を信じてくださる。そんな今先生だからこそ、多くの弟子が惹きつけられるのだと思います。
こはる庵では、今先生から学んだ「寄り添う姿勢」や「触れ方の大切さ」をベースに、操体法を用いた施術を行っています。
症状をただ取り除くのではなく、その人が本来持っている力に気づき、自分自身を好きになれるきっかけになれたら──そんな想いを胸に、日々施術にあたっています。
感謝を込めて。



