操体法とは

整骨院こはる庵では「操体法(そうたいほう)」という療法をベースとした独自の整体療法を行っています。

操体法とは

操体法とは、NHKでも紹介された療法で仙台の医師 橋本敬三先生(明治30年~平成5年1月22日没)が、西洋医学でなかなか良くならない患者さんが、民間療法で改善するのをみてなにかあるのではないかと東洋医学系統の様々な民間療法を学び、更に自らの臨床の中で実践・研究・そして探究を重ね、つくりあげた治療法であり健康法です。
操体法の原理は橋本敬三先生のこの一節にまとめられています。
「人間の身体はもともとよくできているものです。 それが歪むことによって不健康になっているわけですから、その歪みを治してやれば、健康になるのです。ゆがみを治すには苦しいほう、痛い方に動かすのではなく、楽な気持ちのよい方向に動かせばよいのです。これが操体法の原理であり、健康の原理です」
操体は気持ちいいという快適感覚を味わうことで身体は治るという自然の法則に基づいた療法です。

バランスを保つ

生命の中には身体を正常に保とうという機能があります。
例えばエネルギーが減ってきたら、「おなかが空いた」と言うマイナスの信号を送ります。
すると何か食べたくなります。
そして食べると、その行為が身体にとって必要なので「おいしい」と言うプラスの信号を送ります。
身体にとって十分大丈夫と言うところまで達したらその信号も消えてきます。
それを超えても食べ続けていると、「食べすぎている」と言うマイナスの信号を送ります。
すると食べるのをやめたくなります。
無視して食べ続けると「食べ過ぎて気持ち悪く」なります。
このように、丁度良いところでバランスが取れる様になっているんです。
身体がゆがんできた時も同じです。
捻じれが強くなる時はマイナスの信号の「痛い」や「不快感」でそれ以上捻じれがひどくならないようにし、捻じれがもどる動作はプラスの信号の「気持ちいい」や「楽」と言う感覚でその行為をさらにしてもらおうとします。

原始感覚を取り戻す

この感覚を【原始感覚】と言って動物みんなが持っているものなんです。
野生の動物はお医者さんがいなくてもこの感覚に従って自然に合った生活をすることによってちゃんと動ける身体になっているんです。
もちろんこの感覚は人間にもあります。
文明が発達したことで不自然な動きが多くなり、原始感覚も鈍くなっています。
例えば長時間同じ姿勢で座っているという事は、自然ではありえません。そのため脳から身体をごそごそと動かしたくなるように信号を送ります。それを無視して無理やりじっとして作業をするので、身体がその信号を感じ取りにくくなってしまいます。また、脳からも動かした方が良いという信号を出さなくなってしまいます。
本来持っている原始感覚を取り戻して、その快適感覚に従って動けるようになれば自然とバランスが整ってくる身体になってきます。
その感覚を磨き自然な動きを取り戻して自分で健康を磨けるようになり、あなたの身体に良くなる力があることを知ってしてもらい、その力を一緒に磨いていきます。
操体法はあなたを治す単なる治療法ではなく、正しい体の理(ことわり)・自分の身体の感覚を通して学ぶ実践哲学・自然の法則です。

快適感覚に従う

こう書くとすごく難しそうに思えますが、要するに「痛いという事はしないで気持ちいい(快)という感覚に従って動いて気持ちよさを味わってもらう」ということです。 それで身体のバランスが整ってきます。
「気持ちいい」という感覚が分かりにくい場合が多いので初めは「楽」とか「やり易い」という動きをしてもらえばそれでいいです。
その動きの中に快適感覚が含まれていることが多いんです。
何回かやっていくうちに感覚も身体の使い方も上手くなっていきます。
操体は受ければ受けるほど自分自身の身体の扱いがうまくなっていきます。
リラックスして頭は休めてもらって身体でじんわり深~~く味わってもらうことで、効果は心身の深部に沁みわっていきます。
私の療法は、治すということより、あなたとあなたの身体を理解し行きたい方やり動作をただただ寄り添うようにつり合いをとっているような感じです。
でも不思議と高血圧の治療で来られた方の30年来の鼻炎が改善したり(もちろん鼻炎があったことすら知りませんでしたし、鼻炎をなおすつもりもありませんでした)、腰痛の妊婦さんの逆子ちゃんが治ったりしています。
正直何が起こるか分かりません。
患者さんがすごいですねと仰いますが、私は一緒になってすごいという事を共有させてもらっています。
だからいつも言うのです。
「あなたのからだはすばらしい♪」
それを毎回気付かせて感動させてくれる操体法なんです。

最後に・・・


「私の医者のなりがけの若い時は、病気をなんとか治したいの一心だったが、だんだんそんなことは下の下だと思うようになった。医者が治してやるのではなく、生命体の成立の哲学にふれ、大自然を畏敬し、恭順すべきことがはっきりした。」
引用:「万病を治せる妙療法」 操体法橋本敬三著
と、橋本先生がおっしゃっているように、操体法は「人間も自然の中の一部でその法則の中で生かされている」という大原則が基になっています。
あなたの自然に合ったことを探していきましょう。

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